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SFマガジン2月号(オールタイムベストSF)

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オールタイムベストSF

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読切『アフター・ゼロ』グレッグ・イーガン

地球温暖化が進む未来。地球と太陽の間に巨大レンズを設置し、太陽光を散乱させることで気温を下げるプロジェクトを立ち上げる主人公に対し、時間の門を建造して歴史を塗り替えるというトンデモプロジェクトと融資を争う政治的展開でめちゃくちゃ社会派SFだった。それにしても、票数で勝つために相手の票を分散させるみたいな戦略がやたら実践的で笑う。

反知性的な集団によって世の中がおかしな方向に進んでしまう警告は万物理論でも描かれていたが、こっちはより現代へのリアルタイムなメッセージ性が強いというか、昨今の情勢をみてると全然笑えないよなーとなった。「堅実性」のときも思ったけど、最近のイーガンの作風はかなり社会派に寄っていて、ハードSF要素はかなり控えめになってるっぽい。


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